外国出願費用を削減する(その4)。
(1)国内出願と異なり、外国出願では指定の外国語に翻訳する必要があります。ここでは米国出願を前提に、英語翻訳の場合について触れたいと思います。翻訳を外部に委託する場合は、その費用は凡そ総単語(word)数×1word当たりの単価で計算されることが多いようです。詳しくはネット検索してください。1word当たりの単価にはバラツキがあり、「翻訳の質」については何とも言えません。翻訳費用は明細書(日本語)のボリュームに依存しますが、多くの場合20万円以上かかるでしょう。
(2)翻訳を外注する予算がない場合は自分で翻訳するしかありません。求められる語学力は受験英語程度で充分でしょう。近年、機械翻訳(無料)の実力向上が目覚ましいので、これを活用しない手はありません。当初は苦労しながら一文ずつ翻訳していました。これに比べ機械翻訳の恩恵は何と言っても精神的負担が劇的に軽減されることでしょうか。数十秒以内に一応全文が英訳されるので、あとは細かいところに手を入れていけばよいわけです。
(3)機械翻訳の正確性、或いは翻訳結果の満足度は翻訳ソフトの能力に依存する部分も有りますが、原文(日本語)がどうであるかにも大きく依存します。もし、翻訳ソフトを使った結果が大きく期待を裏切るものであれば、まず原文(日本語)を見直してみましょう。
(4)どうすれば良い機会翻訳結果を得られるか?日本語、英語を問わず、例えば研究論文等の執筆に関してよく指摘されることは、
1.長い文章を避ける(one sentence one meaning)。
2.曖昧な表現を避ける。自ら翻訳すると、自分が書いた日本語に悩まされることがあります。
3.出来るだけ受動態よりも能動態を使う。
これらは、機械翻訳の対象となる日本語の記載にも当てはまると思います。なお、特許明細書等を対象にした英語翻訳に関する解説書も出版されているようです。詳細はそちらも参考にしてください。