出願明細書・図面をどう書くか(その1)
(1)たくさんの解説書が出版されています。詳しく勉強されたい方は、技術系書籍が充実している大型書店に行くのが良いでしょう。いくつかの参考書を手に取って自分に向いているものを一冊選べば充分でしょう。出願明細書の構成は「発明の名称」から始まり、最も重要な「発明が解決しようとする課題」、「課題を解決するための手段」、「実施例」、「図面」、「特許請求の範囲」と続きます。これらのどこから書き進めるかですが、書きやすい順に書けば良いでしょう。
(2)「背景技術」から書き始めるパターンは、起承転結の思考形態と言えます。この順の問題点は、「特許請求の範囲」に到達するまでに手間取ることです。「特許請求の範囲」、即ち結論が明確になっていないと、途中で実施例や図面の追加、修正等が多くなるようです。物事を報告するときに「結論から先に言え」とよく言われることがありますが、それと似ています。自分の発明を、「要するに・・・」、「一言で言うと・・・」と言えるかどうかです。自問自答してすぐ出てくるようであれば問題ないでしょう。しかし、発明者本人の頭の中にはいろいろな実施例が浮かんでおり、以外とすぐに言えないものです。実施例や図面を書く筆が進まないときは特許請求の範囲(結論)が明確か確認するのも良いでしょう。